「はじめに」臨床ガイドラインは,決して専門家の治療オプションを制限するものではなく,むしろ非専門家に標準的で実際的な治療指針を示すべきものである.したがって日常臨床上,確実に実践可能であることが求められている.これらの原則に照らし合わせると,慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)の降圧療法を進めるに当たって「高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014)」1)が示した蛋白尿の基準レベル(0.15g/gCr)は,日常臨床の実際とは乖離していると言わざるを得ない.その点について臨床における現場の立場から議論してみたい.
「CKDにおける降圧目標と第一選択薬」JSH2014 1)が明快に示しているように糖尿病であればCKDの有無とは無関係に降圧目標は130/80mmHG未満で,かつ第一選択の降圧薬はRA系抑制薬である(表1)1).

蛋白尿を指標とした治療は臨床的意義がある/今井圓裕
・CKDの降圧療法を進めるに当たってガイドラインが提唱する蛋白尿レベルは実用的ではない/木村玄次郎