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M-Review

実験講座

抑制性T細胞の同定と機能評価

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掲載誌
Surgery Frontier Vol.21 No.3 70-75, 2014
著者名
長瀬博次 / 西塔拓郎 / 和田 尚 / 西川 博嘉
記事体裁
抄録
疾患領域
アレルギー・免疫 / 癌
診療科目
一般外科 / 呼吸器内科 / 産婦人科 / 消化器内科 / 形成外科 / 皮膚科 / 腫瘍内科 / 消化器外科
媒体
Surgery Frontier

「Summary」 免疫は自己と非自己を識別し, 自己に対しては反応を起こさないが(免疫自己寛容), 病原体などの非自己に対しては攻撃し排除する巧妙な生体システムである. しかし免疫応答が過剰となり, 免疫自己寛容が破綻すると自己免疫などを引き起こし, 人体に対し負に働く. 制御性T細胞(Treg)は過剰な免疫反応を抑制することにより, 免疫自己寛容を維持することで生体恒常性に重要な役割を果たしている. 2003年に転写因子Forkhead boxP3(Foxp3)がTregsのマスター遺伝子として同定され, Treg特異的に発現する分子と考えられた. しかし, ヒトではFOXP3-CD4+ナイーブT細胞の活性化によってもFOXP3の発現が誘導されることが明らかになり, Tregの定義が混乱していた. ナイーブT細胞のマーカーのひとつであるCD45RAとFOXP3の発現を組み合わせて解析することで, FOXP3+CD4+T細胞を3つの分画に分けることができ, より正確にTregを同定可能となった. Foxp3loCD45RA+分画は胸腺より末梢に出たnaïve Treg(ナイーブTreg)であり, Foxp3hiCD45RA-分画が最も強い抑制能をもつeffector Treg(活性化Treg)である. 一方, Foxp3loCD45RA-分画は抑制活性をもたない. この手法を用いて腫瘍局所をアッセイすることにより, 活性化Tregがヒトの腫瘍組織で高頻度に存在していることが明らかとなった. 現在腫瘍局所の活性化Tregを標的とした治療法の開発が進められており, 本Treg解析法によりTregの詳細な解析を行うことが適切な癌免疫療法の開発につながると考えられた.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

掲載誌の紹介

Surgery Frontier2014年9月号(Vol.21 No.3)

外科的治療をより安全に行うためには,生体への侵襲をできる限り軽減する必要があり,近年この侵襲に関する研究はますます重要視され,飛躍的な進歩を遂げている。本誌は侵襲学およびその周辺の基礎科学の最新の研究成果を速やかに,ビジュアルな誌面構成で提供し,外科臨床におけるその応用の促進をはかる。

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【特集 生体防御における免疫反応の新知見】