What's New in SURGERY FRONTIER
第75回最新の脂肪酸バイオロジー研究 飽和脂肪酸による炎症・ストレス応答とインスリン抵抗性
販売サイト「MeReBo」へ
- 掲載誌
- Surgery Frontier Vol.19 No.4 56-59, 2012
- 著者名
- 河野望 / 新井洋由
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- 代謝・内分泌 / 糖尿病
- 診療科目
- 一般内科 / 循環器内科 / 腎臓内科 / 糖尿病・代謝・内分泌科 / 神経内科 / 老年科
- 媒体
- Surgery Frontier
「はじめに」遊離脂肪酸は血中に数百μM存在し, 脂肪組織から分泌されるアディポサイトカインのひとつとして捉えられている. 肥満にともなう脂肪組織の慢性炎症変化により, 遊離脂肪酸が過剰産生されると, 非脂肪組織に蓄積し細胞機能障害や細胞死を引き起こす. この現象は脂肪毒性(lipotoxicity)と呼ばれ, インスリン抵抗性やインスリン分泌不全の発症機序として注目されている1)2). 遊離脂肪酸は, 炭素鎖数や二重結合数が異なるさまざまな脂肪酸で構成されているが, なかでもパルミチン酸やステアリン酸などの二重結合をもたない長鎖飽和脂肪酸は, ストレス応答や炎症性反応を惹起し, 脂肪毒性に大きく寄与すると考えられている. 本稿では飽和脂肪酸によるインスリン抵抗性の発症機構を概説する. 「飽和脂肪酸によるインスリン抵抗性発症機構」インスリン抵抗性発症の分予機構として, IRS(insulin receptor substrate)のSer残基がリン酸化されることによる, インスリンシグナルの減弱が知られている3).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
