腫瘍をめぐるQ&A
Question 鉄代謝とその異常
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- 掲載誌
- Surgery Frontier Vol.19 No.2 116-118, 2012
- 著者名
- 浅野剛史 / 岩井一宏
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- 代謝・内分泌 / 消化器 / 血液 / 癌
- 診療科目
- 消化器内科 / 糖尿病・代謝・内分泌科 / 血液内科 / 腫瘍内科 / 消化器外科
- 媒体
- Surgery Frontier
「Answer」「はじめに」慢性炎症性疾患では鉄欠乏による小球性低色素性貧血を呈し, 鉄製剤投与に反応しない鉄不応性貧血が観察される. これまでその原因は不明であったが, 近年の鉄代謝研究の進展により発症機構が明らかにされつつある. 「鉄代謝調節ホルモン・ヘプシジンとは」体内の鉄の欠乏は貧血を, また過剰は臓器障害などを引き起こすため, 生体にとって鉄代謝の厳密な調節は重要である. 鉄欠乏時には十二指腸上皮における鉄吸収が促進されて鉄不足が解消され, 鉄が十分量存在するときには鉄吸収が抑制されて鉄過剰が回避されており, 鉄貯蔵量に応じた腸管からの鉄の取込みは鉄代謝調節の中心を担うと考えられている1). ヘプシジンはヒトの鉄の取込みを制御するホルモンであり, 貯蔵鉄の増加時に肝臓から血中に分泌される2). ヘプシジンの増加によりフェロポルチン1と呼ばれる十二指腸上皮の基底膜側に発現する鉄の輸送蛋白質の発現が抑制され, 体内への鉄の供給量が減少する.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
