目で見る母児境界面の生理と病理
胎盤由来因子と妊娠高血圧症候群
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- 掲載誌
- HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY Vol.22 No.2 4-7, 2015
- 著者名
- 熊澤 惠一
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- 高血圧 / 代謝・内分泌
- 診療科目
- 産婦人科
- 媒体
- HORMONE FRONTIER IN GYNECOLOGY
「はじめに」妊娠高血圧症候群は「妊娠20週以降,分娩後12週まで高血圧がみられる場合,または,高血圧に蛋白尿を伴う場合のいずれかで,かつこれらの症状が単なる妊娠の偶発合併症によるものでないもの」と定義される。発症頻度は全妊婦の7~10%を占め,重症化すれば母児の生命を脅かす。さらに,本症はヒポクラテスの著書にも記載されている古くより注目されてきた疾患であるが,さまざまな学説が乱立し,かつては“病因論の疾患”といわれた。妊娠高血圧症候群という名前は,2005年4月までは妊娠中毒症という名前であった。妊娠中毒症という用語は,胎児や胎盤由来の物質による中毒が原因であるという成因論的な立場から生まれた言葉であり,わが国では絨毛由来のポリペプチド(真柄論),胎盤由来の多糖体に対するアレルギー(加来論)などの胎盤からの物質に関する研究が盛んであったため,非常に受け入れやすい名称であった。このように,以前より胎盤由来の因子がターゲットとして妊娠高血圧症候群の研究がなされていた。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
