Summary  肥満では脂肪組織において酸化ストレスが亢進していることが明らかとなり,脂肪組織における活性酸素の重要なソースとしてキサンチン酸化酵素の役割が注目されている。酸化ストレスはメタボリックシンドロームの病態形成に深く関与する一方,脂肪組織の増大によるアディポサイトカインの分泌増加を遺伝子発現レベルで代償的に抑制していることが明らかとなり,その作用には二面性があることが示唆される。メタボリックシンドロームにおける酸化ストレスの病態的意義の解明が期待される。 Key words ●肥満 ●脂肪組織 ●グリケーション ●キサンチンオキシダーゼ ●アンジオテンシノーゲン