近年の深層学習を用いた画像解析では,あらかじめ着目する形態的な特徴を定義せず,与えられた画像セットから形態パターンを独自に抽出するモデルを自動的に学習できるようになってきている.本研究では肺腺がんの病理組織画像から,腫瘍の遺伝的サブタイプの判別を学習させ,得られた形態モデルの特徴量と実際の組織の遺伝子発現プロファイルを比較することによって,形態の違いと強く相関している遺伝子を見つけ出すことに成功した.このような特徴抽出の手法は今後さまざまな医用画像の定量的な分析に応用が可能であるといえるだろう.
「KEY WORDS」深層学習,病理組織画像,遺伝子発現解析
「KEY WORDS」深層学習,病理組織画像,遺伝子発現解析