【特集 大気汚染と呼吸器疾患】
序文
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- 掲載誌
- THE LUNG perspectives Vol.23 No.4 16, 2015
- 著者名
- 木田 厚瑞
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- 呼吸器
- 診療科目
- 一般内科 / 呼吸器内科 / 耳鼻咽喉科 / 老年科 / 小児科
- 媒体
- THE LUNG perspectives
大気汚染による呼吸器被害は古くから知られている。紀元前3000年以降の古代エジプト時代にはミイラとして遺物が残っており科学的な解析が進められてきた。ナンによる「古代エジプトの医学」(1996年)にはこれまでに判明した詳細が紹介されている。呼吸器被害では砂を長年,吸い込んでできた塵肺症がある。現代人の塵肺症とは明らかに異なっているが肺線維症といわれる状態に近いという。砂塵が舞うような劣悪な環境で長い間の生活を余儀なくさせられた結果によるものだろう。大気汚染で最近,特に問題視されているのがPM2.5が与える健康被害である。ドイツのマックス・プランク研究所とハーバード大学の研究者は新しい解析手法を用いて従来よりも厳密に国別の被害を調査した。これによるとPM2.5による大気汚染の被害により世界で毎年320万人が死亡しているという(Nature 2015;525:367-71)。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
