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心臓領域の細胞診
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- 掲載誌
- CARDIAC PRACTICE Vol.28 No.4 7-12, 2018
- 著者名
- 加藤 誠也
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- 循環器 / 癌 / 病理
- 診療科目
- 循環器内科 / 腫瘍内科 / その他
- 媒体
- CARDIAC PRACTICE
市中病院における病理診断科業務の大半は癌の診断である。かつて,臨床対象としての癌と循環器疾患はあたかも対局にあるようにさえ思われていたが,2人に1人は生涯のうち1度は癌を経験する時代となり,Onco-Cardiologyも注目されるようになってきた1)。われわれのルーチンのサービスの中心は組織診断(術中迅速検査を含む),剖検と細胞診(cytology)であるが,今まで細胞診についてほとんど述べる機会がなかったので,今回は循環器領域の細胞診に着目してみたい。一般的な病院では年間の組織診の件数とだいたい同じくらいの件数の細胞診が提出されるので,たとえば380床の当院でも年間約5,000件を超える程度の組織診,細胞診がそれぞれオーダーされてくる。病理検査室業務の中でも細胞診のウエイトは大きく,典型的な細胞診所見は医師国家試験問題にもしばしば登場するものの,概して組織診以上に専門性の高い領域と思われていることもあり,循環器科の先生方が御自身で細胞像まで確認されることは稀であろう。しかしながら,心嚢液や胸水が穿刺される機会は多く,生検して組織片を得ることのできないような体腔液,穿刺液の細胞診検体から決定的な情報がもたらされることは稀ではない。この場合の陽性所見は予後不良の進行癌を意味するのが普通ではあるが,今日では従来の殺細胞性薬剤による抗癌剤治療に加え,個々の症例の癌の特性に応じた分子標的治療薬の適応拡大により治療の選択肢も増えており,組織型の確定から遺伝子発現の解析まで期待される役割が拡大してきている2)。細胞診もまたOnco-Cardiologyの1領域と考えてよいであろう。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
