【特集 肺高血圧症―日本から何が発信できるか】
最近のトピックス 肺動脈性肺高血圧症と慢性血栓塞栓性肺高血圧症の狭間で:血管内皮細胞障害の観点から
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- 掲載誌
- CARDIAC PRACTICE Vol.24 No.1 25-30, 2013
- 著者名
- 坂尾 誠一郎
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- 循環器 / 高血圧 / 呼吸器
- 診療科目
- 循環器内科 / 呼吸器内科
- 媒体
- CARDIAC PRACTICE
「はじめに」特発性肺動脈性肺高血圧症(IPAH)の血管病変には, 障害を受けた血管内皮細胞が関与するとの報告がある. 一般的には, 何らかの因子により肺動脈血管内皮細胞に障害が生じると, 血管収縮因子と血管拡張因子, さらに細胞増殖因子と細胞増殖抑制因子のバランスが失われ, 結果として内皮細胞の増殖, 平滑筋細胞の増殖, 血管収縮, 閉塞性線維化, フィブリノイド壊死, 叢状病変(plexiform lesion)などが形成され, 病態が成立すると考えられる. そして, 内皮細胞障害は同細胞の凝固線溶系調節機能にも異常を来たし, 線溶系機能低下はin situ血栓を誘導し, 病態をさらに悪化させる. さらにこれらの血管内皮細胞は高増殖能を有し, アポトーシス抵抗性であることも示されている. 近年, 慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)の病態は器質化血栓による肺動脈中枢部の閉塞のみではなく, 末梢血管障害の進展が長期経過に影響するとの報告がある.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
