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M-Review

【特集 これからの高トリグリセライド(TG)血症治療】

Ⅱ.高TG血症治療の現状と展望

3.高TG血症治療薬としてのフィブラート系薬

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掲載誌
The Lipid Vol.28 No.1 59-68, 2017
著者名
山下 静也
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器 / 代謝・内分泌
診療科目
循環器内科 / 糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
The Lipid
Key Words
フィブラート / 高トリグリセライド血症 / レムナント / SPPARM α

高LDLコレステロール(LDL-C)血症,高トリグリセライド(TG)血症,低HDLコレステロール(HDL-C)血症に代表される脂質異常症は重要な動脈硬化の危険因子である.脂質異常症の治療,特にHMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)を中心とした治療薬によるLDL-C値の低下は冠動脈疾患の発症・死亡率を有意に抑制することがCholesterol Treatment Trialists'(CTT)Collaborationのメタ解析1)で証明されているが,LDL-Cを低下させた症例でもなお心血管イベントはゼロにはならないことから,Beyond cholesterolあるいはBeyond LDL-Cという概念が提唱された.この残余リスクのなかには,低HDL-C血症,高TG血症,高Lp(a)血症などの脂質異常症のほか,高血圧,インスリン抵抗性や耐糖能異常(糖尿病),メタボリックシンドローム,炎症,喫煙などが含まれている.本稿ではスタチン治療中の患者の残余リスクとして,特に高TG血症ではレムナント,small dense LDLの増加や低HDL-C血症が背景に存在することが多く,これらが粥状動脈硬化の発症・進展に大きく関与している.そのため,高TG血症の治療が重要となるが,フィブラート系薬は最もTG低下作用が強い.FIELD試験やACCORD Lipid試験など,フィブラート系薬の心血管イベントへの影響に関して検討した試験ではフィブラート系薬の一次エンドポイントの有意な減少は確認されていないが,高TG血症かつ低HDL-C血症の患者に限定したサブ解析では心血管イベントリスクの有意な低下が報告されている.さらに,フィブラート系薬剤のメタ解析では冠動脈疾患のリスク,糖尿病性網膜症を有意に軽減することが報告されている.最近,PPARαに対する選択性をより高めたselective PPARα modulator(SPPARMα)として,pemafibrateが開発中であり,その有効性と副作用の頻度が少ないことが注目されている.
「KEY WORDS」フィブラート,高トリグリセライド血症,レムナント,SPPARM α

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

掲載誌の紹介

The Lipid2017年1月号(Vol.28 No.1)

近年の脂質代謝の研究は医学,工学,薬学,農学などあらゆる分野で,基礎的な研究にとどまらず応用の分野においても急速な進歩を遂げてきており,それらが病気の診断・治療に直接,間接に貢献してきたといえる。このような進展著しい脂質の研究の現況を,さまざまな視点から捉え,詳細な解説を加える専門誌。

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