野巫医のたわごと
(162)崇徳院
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- 掲載誌
- Pharma Medica Vol.31 No.11 80-81, 2013
- 著者名
- 前田貞亮
- 記事体裁
- 抄録
- 疾患領域
- その他
- 診療科目
- その他
- 媒体
- Pharma Medica
落語に「崇徳院」という出し物がある. あるお店の若旦那が, 東京上野の清水(きよみず)さん(上野東叡山寛永寺清水観音堂)に参詣した折, 茶店で一服していると, そこに現れた供の女中を三人ほど連れた御嬢さん風の美女を見染めてしまったのである. 御嬢さん風の美女は, 茶店でその若旦那の前に腰を下ろしていたが, 立ち上がった時, 茶袱紗を落としたことに気付かなかった. 若旦那はそれを拾い上げ渡し, 御嬢さんが御礼を言って立ち去ろうとした時, 誰が結んだか分からないが, 桜の枝から糸の切れた短冊が風に舞って落ちてきた. 御嬢さん風の美女はそれを拾い上げ, ややしばらく見ていたが, 黙ってその短冊を若旦那に渡し, そこを立ち去った. その短冊には「瀬をはやみ 岩にせかるる滝川の」という崇徳院の歌が書いてあった. 短冊を受け取った若旦那は帰宅したが, この一件があってからというもの, 寝込んでしまい病名不明の病の床についてしまった.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。
