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新着文献紹介

①診療データベースからみた難治性重症筋無力症の疾病負荷

川口直樹

MG Frontier No.1, 44-45, 2019

「目的」
日本人患者における難治性重症筋無力症(MG)と非難治性MGの疾病負荷の比較

「方法」
このレトロスペクティブ観察試験には,日本の保険請求に関する大規模データベース(2008年9月1日~2016年10月31日)の成人を登録した。登録条件は,同じ脳神経内科医がMGの分類コードで2回以上保険請求をしており,MGに関する最初の請求から12ヵ月間登録が連続している場合(非難治群)または最初の請求が難治性疾患の条件を満たす場合(難治群)とした。MGの疾病負荷の対照としてパーキンソン病のコホートを用い,MG患者とマッチ(性別,年齢,基準日)する患者構成にした。評価項目には,呼吸不全,筋無力症の増悪,外来および救急診療の受診,入院を含めた。

「結果」
12ヵ月間で呼吸不全(17.0%と5.5%,P<0.001)および/または増悪(57.6%と5.8%,P<0.001)を経験した比率は,難治群(n=165)が非難治群(n=3,137)より有意に大きかった。入院回数(0.68と0.09回/年),救急診療の受診回数(0.07と0.03回/年)および外来受診回数(16.79と11.88回/年)および入院日数(22.19と2.81日/年)の平均値も難治群で有意に大きかった(いずれもP<0.001)。救急診療の受診を除き,医療資源の利用は,パーキンソン病(n=3,168)より非難治性MGのほうが有意に多かった。

「結論」
日本人において,難治性MGは非難治性MGより臨床負荷が大きく,医療資源の利用が多かった。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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