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Focus

対談② 炭の科学から健康を考える―株式会社ダステックの取り組み―

山岸昌一樋口正人

ANTI-AGING BUSINESS Vol.2 No.2, 10-13, 2019

山岸 炭の効能は古くから知られていますが,最近ではその吸着性に着目し,生体内毒素を吸着して体外に排出することで疾患予防やアンチエイジングに生かす研究が進められています.しかし,さまざまな炭関連の商品が製品化されていますが,安全性や質にはバラつきがあるのが実情です.
本日は,不純物が極めて少なく,経口摂取が可能な吸着炭「純炭」を製造・販売されている株式会社ダステック代表取締役の樋口社長に,研究開発の背景や製品の特徴,今後の展望について伺っていきたいと思います.
まず,ダステックを設立された背景や経緯からお話しいただけますでしょうか.
樋口 学生のころから医療に携わりたいという思いが強く,理学部の生物学科を卒業後,中外製薬株式会社の研究所に就職しました.当時,中外製薬では腎性貧血の治療薬であるエリスロポエチン(erythropoietin:EPO)製剤の開発を進めており,その研究チームに新入社員として配属されたのです.当時の透析患者数は約20万人とそれほど多くなく,年間の売り上げは30億円程度と見込まれていました.ところが実際に上市されると,中外製薬と同時発売したもう1社と合わせて年間1,200~1,300億円の市場規模となったのです.透析患者さんは,腎臓からのエリスロポエチンの分泌が減少し赤血球をつくる能力が低下するため貧血になりやすいのですが,EPO製剤が開発されたことで,「階段も駆け上がることができるし,仕事もできるようになった」と非常に感謝されました.
次第に1,300万人いるとされる慢性腎臓病患者さんが透析に至らずに済む方法はないかと考えるようになり,非常勤講師を務めていた金沢医科大学で未病の状態を診断するマーカーに関するベンチャー企業,株式会社エムシープロット・バイオテクノロジーを立ち上げました.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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