特集 各施設の感染症対策
7.グローバルフードカンパニーの飲食店の感染症対策
感染制御と予防衛生 Vol.8 No.1, 47-51, 2024
株式会社トリドールホールディングスは日本を含むAsia-Pacific Economic Cooperation(APEC)加盟国では丸亀製麺,Kona’s Coffee,焼き鳥屋とりどーる,焼きそば専門店長田本庄軒,天ぷらまきの,とんかつとん一,Bout Noodle,雲南米線,MONSTER CURRY等,15ブランドを,欧州・米国ではMARUGAME UDON,WOK TO WALK,SHORYU,FRANCO MANCA,THE REAL GREEK等,計21ブランドの飲食店を運営する日本発のグローバルフードカンパニーである.「食の感動で,この星を満たせ.」をスローガン,「予測不能な進化で未来を拓くグローバルフードカンパニー」をビジョンとし,わが社の使命として「本能が歓ぶ食の感動体験を探求し世界中をワクワクさせ続ける」を掲げている.
2019年12月初旬に,中国湖北省武漢市で,新型コロナウイルス感染症の第1例目の感染者が報告されてから,数カ月で世界的な大流行(パンデミック)になった.World Health Organization(WHO)は2020年1月30日から2023年5月5日まで,新型コロナウイルス感染症に対して「国際的に懸念される公衆衛生上緊急事態宣言」を,2020年3月11日に「パンデミック宣言」を発出した.この,いわゆる「コロナ禍」では,外食産業はこれまで経験したことがない,営業自粛や営業時間の短縮,店舗における感染症対策やお客さまのニーズにあわせた販売商品のシフトなど,社会変化に応じた事業運営が求められた.本稿では国や団体の対策やわが社が実施した感染症対策やパンデミック時に新たに構築した事柄などについて記述する.
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