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特集 食品安全の最前線―感染症の観点から―

3.腸管出血性大腸菌~分子疫学解析を利用した病原体サーベイランス

泉谷秀昌

感染制御と予防衛生 Vol.3 No.2, 23-28, 2019

腸管出血性大腸菌(enterohemorrhagic Escherichia coli:EHEC)はベロ毒素(Vero toxin:VT)を産生する,またはVT遺伝子を保有する大腸菌である.EHEC感染症は感染症法において3類感染症に位置づけられており,有症無症にかかわらず感染者の報告が義務づけられている.
2017年の感染者は3,904名であり,うち有症者は2,606名,無症状保菌者は1,298名であった.EHECは食品衛生法において,ただちに報告する必要のある食中毒の病因物質のひとつでもあり,2017年は17件の食中毒が発生し,患者168名,死者1名であった1)
本稿では分子疫学解析を用いたEHEC病原体サーベイランスについて,わが国の状況を概説する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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