原著
地域在住高齢者における社会参加とサルコペニアとの関連
日本サルコペニア・フレイル学会誌 Vol.5 No.1, 73-80, 2021
[目的]
地域在住高齢者における社会参加とサルコペニアとの関連を明らかにすることを目的とした。
[方法]
地域コホート研究(垂水研究2018)に参加した65歳以上の地域在住高齢者859名のうち,脳卒中等の既往歴のない751名を分析対象とした。Asian Working Group for Sarcopenia2019に基づいてサルコペニアの有無,またJST版活動能力指標の社会参加に関する4項目より社会参加の状況を評価した。
[結果]
サルコペニアを有する者では,社会参加得点が有意に低値であった(p<0.001)。従属変数をサルコペニアの有無,独立変数を社会参加得点としたロジスティック回帰分析の結果,社会参加とサルコペニアに有意な関連を認めた(オッズ比0.83,95%信頼区間0.71-0.97)(共変量:年齢,性別,教育歴,服薬数,転倒歴,運動習慣,うつ傾向,認知機能)。
[結論]
地域在住高齢者の社会参加状況はサルコペニアと関連することが示唆された。
「KEY WORDS」JST版活動能力指標,サルコペニア,歩行速度
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。