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Cancer-Immunological Topics

5 免疫チェックポイント阻害剤

⑦【婦人科悪性腫瘍】

濵西潤三

がん免疫療法 Cancer Immunotherapy Vol.2 No.1, 60-63, 2018

わが国における婦人科悪性腫瘍は,子宮体癌(子宮肉腫),子宮頸癌,卵巣癌,外陰・腟癌の順に多く,いずれも進行例,再発例では化学療法を行うが予後は悪く,新たな治療開発が求められている.現在,わが国では進行または再発卵巣癌や子宮頸癌に対してベバシズマブが分子標的薬として適応承認を受け,さらにPARP阻害薬オラパリブも卵巣癌に対して承認間近となっている.一方で免疫チェックポイント阻害剤(ICI)は,婦人科がんでも有望視されており,とくに卵巣癌に対しては,初発・再発症例に対して単剤・併用療法を合わせて数多くの臨床試験(治験)が活発に行われている1).また子宮体癌は,約20%にDNAポリメラーゼイプシロン(POLE)変異遺伝子やDNAミスマッチ修復(MMR)遺伝子変異を認めるが,これらの症例では,がん細胞の遺伝子変異数が非常に多く,ICIの治療標的として注目されている.さらに子宮頸癌や外陰・腟癌,子宮肉腫も,ウイルス関連腫瘍や希少がんの一部としてPD–1経路阻害剤(抗PD–1抗体,抗PD–L1抗体)の探索試験が行われている.本稿では,婦人科がんに対してPD–1経路阻害剤の現況について概説する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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