カンナビジオール(cannabidiol;CBD)は大麻草から分離される,カンナビノイドと呼ばれる生化学的化合物の1 つである.CBDは向精神作用をもたず,抗炎症作用と免疫調節作用をもつカンナビノイドとして広く研究されており,その薬理学的特性は多発性硬化症,1型糖尿病,関節リウマチなどの自己免疫疾患の治療への応用が期待されている.CBDの免疫抑制作用は,免疫に重要なシグナル伝達経路や受容体を調節することによると考えられており,本レビューではCBDが免疫を調整する新たな治療薬となる可能性に着目している.おもなCBDの作用を以下に示す.
「KEY WORDS」カンナビジオール(CBD),免疫調節,カンナビノイド