美容皮膚科講義
Paper No.1 老化した微小環境が腫瘍の進行にどのように影響するか
Bella Pelle Vol.6 No.1, 46, 2021
2050年までに世界の人口の20%以上が60歳以上になると推定されている.がんはしばしば老化に関連する疾患として定義され,腫瘍の進行と転移を促進する可能性のある腫瘍微小環境(tumour microenvironment;TME)の正常細胞に対し,加齢が劇的な影響を与える可能性があることを多くの研究が示している.
このレビューでは腫瘍の進行を促進するうえでの高齢者のTMEの役割に焦点を当て,老化が間質線維芽細胞集団,細胞外マトリックス(extracellular matrix;ECM),免疫浸潤を再プログラムしてがんの開始と進行を促進する方法を説明している.
「KEY WORDS」腫瘍微小環境,SASP,線維芽細胞,細胞外マトリックス,骨髄由来抑制細胞(MDSC)
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。