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特集 美白

Feature Articles 特集論文 1.ピーリング,イオントフォレーシス

山田美奈

Bella Pelle Vol.5 No.3, 16-20, 2020

ピーリングは,皮膚を一定の深さで剝離し,その創傷治癒機転によって皮膚の再生を促す治療法である.ピーリングの種類には,化学薬品を塗布して皮膚を剝離するケミカルピーリング(chemical peeling),物理的に皮膚を剝離するメカニカルピーリング(mechanical peeling〔ダイヤモンドピーリング,ソルトピーリング,クリスタルピーリングなど〕),真皮にレーザーを照射し,コラーゲン,エラスチンなどの生成を促進するレーザーピーリング(laser peeling)と大きく3つに分類される.
イオントフォレーシス(iontophoresis〔イオン導入〕)は,目的とする有効成分を微弱な電流によってイオン化させ,単に塗布するよりも数十倍もの高濃度で皮膚に導入できる治療法である.ピーリング後は角質層が剝離されており,イオントフォレーシスの効果がさらに高まるため,ピーリング後に施術されることが多い.
本稿ではピーリングのなかでも広く行われており,2001年にはガイドラインが作成され,2008年にはEBM(evidence-based medicine)に沿った新たなガイドライン1)が公表されたケミカルピーリングと,ケミカルピーリングとともに施術されることが多いイオントフォレーシスについて述べる.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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