肝斑は,主に30歳以降にみられる比較的罹患率の高い顔面の色素性病変で,遺伝的体質や紫外線,ホルモン,薬剤などさまざまな影響を受けて発症することが知られている.その患者の多さにも関わらず,肝斑治療は世界的な標準が定まっていないのが現状である.
本論文は,肝斑に対する標準治療の検討を目的とし,2010年のコクランデータベースと2009年の5つのトライアル登記をもとに,コクラン共同計画の手技に則って体系的レビューを行い,肝斑のさまざまな治療法の有効性を評価したものである.