先天性心疾患に伴う肺高血圧症(congenital heart disease-pulmonary arterial hypertension:CHD-PAH)は,高肺血流をもたらすタイプの先天性心疾患によって肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension:PAH)が惹起されるというのが基本の病態である。その遺伝学的特性を考えるにあたり,まずは2018年に開催された第6回肺高血圧症ワールドシンポジウム(6th WSPH)で定められたPAHの原因遺伝子を押さえておく必要がある。6th WSPHにおいては,それぞれのエビデンスレベルに基づき,BMPR2をはじめとした17遺伝子が疾患原因遺伝子として挙げられている(表1)1)。
基礎医学Up-To-Date
先天性心疾患に伴う肺高血圧症と遺伝学的特性
掲載誌
Pulmonary Hypertension Update
Vol.7 No.2 48-52,
2021
著者名
永井礼子
記事体裁
連載
/
抄録
疾患領域
循環器
/
高血圧
診療科目
循環器内科
媒体
Pulmonary Hypertension Update
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。