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Theme 先天性心疾患に伴う肺高血圧症のUP DATE State of the Art

Eisenmenger 症候群の定義・治療史の変遷

土井庄三郎

Pulmonary Hypertension Update Vol.7 No.2, 38-46, 2021

短絡を伴う先天性心疾患による肺動脈性肺高血圧症の表現型のなかで,Eisenmenger症候群は最重症型である。Victor Eisenmenger医師による1剖検症例の報告から60年が経過し,Paul Wood医師が同様の臨床像と肺血管病理像を示す多数例を解析し,Eisenmenger症候群として報告した。すなわちEisenmenger症候群は,臨床像としてチアノーゼを呈する短絡を伴う先天性心疾患,病理像として体血圧と同等の肺高血圧症(PH)を惹起する肺細小動脈の変化を示す病態と定義された。
Eisenmenger症候群を発症する前の早期手術,合併症に対する対症療法と肺移植治療が行われてきたが,PH標的治療薬の登場により肺血管収縮と可逆性肺血管病変の改善が可能となり,Eisenmenger症候群の予後は明らかに改善し,専門施設からtreat and repairの可能性に関して報告されてきている。
「KEY WORDS」Eisenmenger症候群,肺高血圧症標的治療薬,肺移植,対症療法,treat and repair

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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