成人先天性心疾患(ACHD)に合併する肺動脈性肺高血圧症(PAH)の治療においては,平均肺動脈圧や肺血管抵抗を指標にするのみではなく,肺心室機能,体心室機能を正確に評価しながら治療を行う必要がある。右室機能評価は心臓MRIでの評価がゴールドスタンダードであり,また複雑心奇形の心機能評価は心臓超音波検査(エコー)のみでは困難なことも多い。ACHD-PAHの治療前後での効果判定においては,心臓MRIでの両心室機能,両心室容積,壁厚の変化を追うことが重要である。
「KEY WORDS」シャント性PAH,肺心室右室,体心室右室,心臓MRI,右心機能