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基礎 血管内皮細胞増殖因子受容体3はβ-アレスチン1を介して血管内皮機能を制御する
掲載誌
Pulmonary Hypertension Update
Vol.5 No.1 66-67,
2019
著者名
堀之内孝広
記事体裁
連載
/
抄録
疾患領域
循環器
/
高血圧
診療科目
循環器内科
媒体
Pulmonary Hypertension Update
受容体シグナル伝達は,血管内皮機能の調節において中心的な役割を担っており,その調節不全は肺動脈性肺高血圧症(PAH)といった血管系疾患の発症につながる。血管内皮機能に関与する受容体として,血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR)やG蛋白質共役型受容体(GPCR)があり,これらの受容体は異なる機序で細胞内シグナル伝達経路を活性化する。しかしながら,血管内皮細胞における多様な受容体シグナル伝達のクロストークや制御機構については,完全に解明されていない。本研究では,GPCRの活性調節因子として知られているβ-アレスチン1が,チロシンキナーゼ型受容体であるVEGFR3との相互作用を介して,血管内皮機能を調節する可能性について検討した。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。