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目でみる肺高血圧症

FDG-PETによる肺高血圧症の評価

田原宣広中村知久杦山陽一戸次宗久前田(緒方)詔子田原敦子本多亮博井形幸代孫佳慧加藤誠也福本義弘

Pulmonary Hypertension Update Vol.5 No.1, 4-8, 2019

肺高血圧症(pulmonary hypertension:PH)は,さまざまな原因により肺血管抵抗が増加,肺動脈圧が持続的に上昇し,右心負荷の増加から右心不全をきたして死に至る可能性がある予後不良な疾患群である。これまで,PHワールドシンポジウムが定期的に開催され,PHに関する知見がまとめられた。シンポジウムが重なるごとに疾患概念や病態の理解が深まり,多くの治療法が開発されてきた。この20年間でプロスタサイクリン製剤,プロスタサイクリン誘導体製剤,ホスホジエステラーゼ-5阻害薬,エンドセリン受容体拮抗薬,可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激薬,選択的プロスタサイクリン受容体作動薬などさまざまな肺血管拡張薬の使用が可能となり,単剤のみならず,多剤併用の効果も報告されている。また,本邦を中心に慢性血栓塞栓性肺高血圧症(chronic thromboembolic pulmonary hypertension:CTEPH)に対するバルーン肺動脈形成術が普及されてきた。PHの治療法の進歩に伴い,早期に診断がなされ,適切な治療を受けることができれば,その生命予後は著しく改善するようになってきている。PHにおいて,自覚症状,疾患重症度,生命予後を反映する因子は右室機能に関与するものが多いことが報告されている。本稿では,右室機能に関連する右室心筋のブドウ糖代謝を¹⁸F-fluoro-deoxyglucose(FDG)を用いたポジトロン断層撮影(positron emission tomography:PET)により評価する試みについて紹介する。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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