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Q&A レジデントのための診療のEssence

ラムシルマブとはどのようなお薬ですか?

川添彬人

大腸がんperspective Vol.3 No.4, 70-73, 2017

「Answer」ラムシルマブは,血管阻害剤として,胃がん,結腸・直腸がん,非小細胞肺がんに対して,有効性を示し,今後さらなる適応拡大が期待される新規薬剤です。
血管新生は正常組織における生理機能の一つですが,病的な血管新生は腫瘍の増殖や転移に関与しています。血管内皮増殖因子(vascular endothelial growth factor;VEGF)は,腫瘍細胞,血管内皮細胞,間質細胞より分泌され,VEGF受容体(VEGFR)の活性化を介して,腫瘍血管新生において重要な役割を果たしています。VEGFにはVEGF-A~E,またVEGFの受容体にはVEGFR-1~3までのアイソフォームが知られています。各VEGFはそれぞれ特定のVEGFRに結合します。VEGF-AはVEGFR-2およびVEGFR-1に,VEGF-BはVEGFR-1に,VEGF-CとDはVEGFR-2およびVEGFR-3に結合します。VEGFR-2はほとんどすべての血管内皮細胞表面に発現しており,VEGFとVEGFR-2の結合が血管新生においてもっとも重要であると考えられています1)。一方,VEGFR-1はVEGFR-2と比較して,VEGFとの結合能は約10倍とされていますが,酵素活性が弱く,細胞内シグナル伝達は比較的弱いとされています。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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