<< 一覧に戻る

State of the art 大腸ESDをめぐって

大腸ESDにおける偶発症とその対策

高丸博之斎藤豊山田真善坂本琢中島健松田尚久

大腸がんperspective Vol.2 No.1, 47-53, 2015

「Summary」大腸ESDの主な偶発症としては穿孔と出血がある。いずれも発生頻度は低いが発症してしまった場合重篤な経過となる危険性があり,そのマネジメントは非常に重要である。偶発症が生じないよう安全なESDを心がけることが最も重要であるが,万が一の場合迅速かつ適切な対応が要求される。穿孔においてはまず腸管液漏出による腹膜炎を最小限におさえるため前処置・病変の洗浄を十分に行っておくべきであり,体位変換や腸管液吸引を適切に行う。大腸ESDの術中穿孔は比較的小さいことが多く,内視鏡クリップにて縫縮が可能である。その際,最小限の剥離を行い処置スペースを確保することにより,適切なクリッピングとその後の手技の継続が可能となる。穿孔後の周術期管理としては外科との連携が重要であり,詳細な身体所見の観察とともに症状増悪を認めた場合にはタイミングを逃さず緊急手術を考慮することも必要である。術中出血に対してはさまざまな凝固モードを用いて予防的止血を試みることが有効であり,止血デバイスとしてはバイポーラーデバイスが安全である。
「Key words」大腸ESD,偶発性,穿孔,出血

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る