再生不良性貧血(AA)患児における発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の臨床的意義は依然として不明である。われわれは1992年から2010年のAA患児57名を後方視的に検討した。フォローアップ中,5名が臨床的PNHを発症し,ターゲットシーケンス解析によりPIGA体細胞突然変異が検出された。10年目に臨床的PNHを発症する確率は10.2%(95%信頼区間3.6~20.7%)であった。また,AA診断時のフローサイトメトリーによるマイナーPNHクローンの検出は,臨床的PNH続発の危険因子であった。AA診断時にPNHクローンを有する患者に対しては,臨床的PNH発症の可能性について定期的モニタリングを行うべきである。
新着文献紹介
再生不良性貧血を有する小児における臨床的PNHの進展
掲載誌
PNH Frontier
No.5 60,
2018
著者名
友寄毅昭
記事体裁
抄録
疾患領域
血液
診療科目
血液内科
媒体
PNH Frontier
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。