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DOACとフレイル患者

Cardio-Coagulation Vol.5 No.2, 20-24, 2018

人間が高齢化する際に,フレイルという状況に陥ることは誰しも避けられない。フレイルとは身体的・精神的・社会的に外的負荷への対応能力が低下した状態であるが,高齢の心房細動例は,個々の差があるとしても,ある程度フレイルの影響を受けていることを認識して治療にあたる必要がある。心房細動は,塞栓症を介して身体機能としてのフレイルを増悪させるだけでなく,認知機能を低下させて精神的なフレイル増悪の要因ともなる。適切な抗凝固療法を確実に行ってこのような塞栓症に起因する症候の発現を予防することは重要であるが,フレイルであることそのものが継続的かつ安全な抗凝固療法を困難にする場合がある。直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)は,ワルファリン治療と比較してはるかに簡便かつ確実に適切な抗凝固療法を行えるツールとして,特にフレイル患者における活用が期待される。しかし,その用法など基本的ルールを遵守することがその根幹であるがゆえに,患者自身や家族など患者を支える環境全体に配慮した治療が重要である。
「KEY WORDS」心房細動,高齢者,フレイル,DOAC,服薬アドヒアランス

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

抄録

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