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THEME DOACという命題 Special Articles

DOACと薬物アドヒアランス

田中耕史井上耕一

Cardio-Coagulation Vol.5 No.2, 13-19, 2018

非弁膜症性心房細動に対する抗凝固療法は,直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)の登場により選択肢が広がった。DOACはワルファリンと比較して食品や他の薬剤との相互作用が少なく,厳密なモニタリングも必要ないため,良好な薬物アドヒアランスが得られることが予想された。しかし,実際にはDOACの薬物アドヒアランスはワルファリンと比較して決して良くはなっていないことも示されている。DOACの薬物アドヒアランス低下は予後の増悪につながるため,薬物アドヒアランスは特に重要である。薬物アドヒアランスは患者の治療に対する姿勢,やる気のみならず,併存疾患,薬の飲みやすさ,通院のしやすさ,患者を社会的・経済的にバックアップするような体制の有無など,さまざまな因子が影響する。そのため,個々の患者において薬物アドヒアランスを低下させている原因を見極め,それを改善させることが必要である。医師は患者に自身の病状をよく理解してもらい,DOACを服用する重要性を認識してもらうよう努めるとともに,他の医療スタッフと協働して薬物アドヒアランスの向上に取り組んでいかなければならない。
「KEY WORDS」薬物アドヒアランス,薬物アドヒアランス不良(ノンアドヒアランス),DOAC,服用回数,認知症

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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