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ダビガトランの長所と短所

Cardio-Coagulation Vol.5 No.1, 15-21, 2018

ダビガトランはDOACのなかで最初に「非弁膜症性心房細動に伴う脳卒中と全身性塞栓症の予防」を適応として2011年に登場した。150mg1日2回投与が高い脳梗塞予防効果を有していること,110mg1日2回投与では大出血発現率が低いこと,両用量ともに頭蓋内出血や出血性脳卒中の発現率が大幅に低いことに加えて,各DOACのなかで唯一特異的中和抗体の中和薬が準備されている有用性の高い直接トロンビン阻害薬である。一方で,腎排泄率が高いので腎機能障害に注意を払うこと,110mgのカプセルサイズが大きいこと,1日2回内服であること,ディスペプシアが発現しやすいこと,静脈血栓塞栓症に適応を有していないことに注意が必要である。中和薬イダルシズマブの中和効果は迅速かつ完全で,24時間持続することから信頼性が高い。短所に注意を払いつつ,長所を活かした適切な投与を行うなら,本剤は「非弁膜症性心房細動に伴う脳卒中と全身性塞栓症の予防」に大きく貢献するであろう。
「KEY WORDS」ダビガトラン,イダルシズマブ,出血性脳卒中,大出血

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

抄録