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Theme 新しいがん治療のState of the Art State of the art reviews and future perspectives

Ⅰ.臓器別 上部消化管(食道・胃)がん

馬場啓介朴成和

がん分子標的治療 Vol.20 No.1, 29-38, 2022

上部消化管(食道・胃)がんを対象とした分子標的薬について,すでに完了した,あるいは現在進行中の臨床試験を中心に,開発中のFGFR阻害剤,TGF-β阻害剤,新規のPD-1阻害剤,抗クローディン18.2抗体,およびこれらの併用療法について概説する。また,すでに承認された分子標的薬と殺細胞性抗がん剤の新しい併用療法についても複数の試験が進行中であり,いずれも有効性が期待されている。一方,新規の分子標的薬を対象としてすでに終了した臨床試験を参照すると,ほとんどの分子標的薬は早期の段階で開発が中止され,第Ⅲ相臨床試験に進めていなかった。新規の分子標的薬を単剤だけでなく,前臨床で治療合理性を探索することが重要であると思われる。
「KEY WORDS」分子標的薬,FGFR阻害剤,TGF-β阻害剤,PD-1阻害剤,抗クローディン18.2抗体

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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