<< 一覧に戻る

Theme がんゲノム医療を検証する Cancer biology and new seeds

インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼとその阻害薬

西野誠清水俊雄

がん分子標的治療 Vol.19 No.1, 72-78, 2021

がん細胞では,トリプトファン,ロイシン,アルギニンといったアミノ酸の消費が,がん種によらず共通して高いことが知られており,アミノ酸代謝の再プログラム化によりがんの増殖,生存,そして転移を可能にすると考えられている。インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)は,トリプトファン標的とし,制御性T細胞(Treg)の発生を促し,エフェクターT細胞の活性化を阻害することで,抗腫瘍免疫応答を調節する主要な免疫抑制酵素の1つであり,がん細胞に免疫監視機構を回避させることで腫瘍増殖を促進することが知られている。腫瘍内の免疫微小環境を制御するIDO1酵素を阻害して効果的な抗腫瘍免疫応答を回復させる意図で,この標的を阻害すべく,多岐にわたる薬剤が開発された。
「KEY WORDS」インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ,キヌレニン回路,IDO阻害薬,腫瘍免疫

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る