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Cancer biology and new seeds

Neddylation pathwayを標的としたがん治療の可能性

庄司広和朴成和

がん分子標的治療 Vol.16 No.4, 64-67, 2019

ユビキチン化などの翻訳後修飾は,真核生物における巧妙な細胞機能の制御システムである。本稿では,ユビキチン(UB)と最も相同性の高いNEDD8を対象としたがん治療の可能性について述べる。Pevonedistat(MLN4924,TAK-924)は,NEDD8活性化酵素(NAE)に対するファーストインクラスの低分子阻害薬であり,悪性腫瘍の治療薬として血液悪性疾患などを対象として日本を含め国際的に開発が行われている。NAEによる活性化に始まるNEDD8経路の活性化には,この経路におけるCullin依存性E3ユビキチンリガーゼ(CDL)へのNEDD8の結合が必要である。NEDD8経路は,細胞周期の進行やシグナル伝達で重要な役割を果たしている基質蛋白質を適切なタイミングでユビキチン化し,プロテアソームにより分解されるよう制御している。これらの細胞プロセスは腫瘍細胞の増殖と生存に重要であるため,NAE活性の阻害薬は,重要な機能を有するさまざまな蛋白質のプロテアソームによる分解を妨げることにより,さまざまながんの治療に有用となる可能性がある。
「KEY WORDS」NEDD化,NEDD8,pevonedistat,血液腫瘍,固形がん

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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