<< 一覧に戻る

Pharmacogenomics and biomarker

免疫チェックポイント阻害薬の治療効果予測のためのバイオマーカー

濵西潤三万代昌紀

がん分子標的治療 Vol.16 No.3, 69-74, 2018

T細胞性免疫の機能調整を担う免疫チェックポイントB7/細胞傷害性Tリンパ球抗原(CTLA)-4経路およびPD-1/PD-L1経路の阻害薬は,新たながん治療としてその一翼を担いはじめている。特にPD-1/PD-L1経路の阻害薬は,現在,悪性黒色腫,肺がん,腎がん,頭頸部がん,膀胱がん,胃がん,肝がん,ホジキンリンパ腫などに対して薬事承認されている。しかしながら,それらの単剤での治療効果は決して高くはないため,同薬剤に関するバイオマーカー探索や最適な併用療法開発も急速に進んでいる。本稿では,特にPD-1/PD-L1経路阻害薬の治療効果に関わる腫瘍側および宿主側双方の因子について概説する。
「KEY WORDS」PD-1,PD-L1,バイオマーカー,遺伝子変異量,コンパニオン診断

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る