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Theme 新しい臨床試験のデザイン

MSI-high腫瘍に対する免疫チェックポイント阻害薬の開発

廣中秀一

がん分子標的治療 Vol.16 No.1, 33-36, 2018

高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-high)腫瘍は,多くの遺伝子変異と豊富なネオアンチゲンを有することから免疫チェックポイント阻害薬の効果が期待されてきた。現在までに複数の臨床試験が行われ,免疫チェックポイント阻害薬はMSI-high大腸がん・非大腸がんにかかわらず,その有効性が報告されている。これらの臨床試験の結果を受けて,2017年に米国食品医薬品局(FDA)はMSI-high固形がんに対してペムブロリズマブを,MSI-high大腸がんに対してニボルマブを承認した。今後,MSI-high腫瘍に対する研究はますます発展すると考えられる。MSI検査は保険承認されているが,検査を行う際には患者に十分な説明と遺伝カウンセリングなどの対応を含む配慮が望まれる。
「KEY WORDS」MSI-high,ミスマッチ修復,ニボルマブ,ペムブロリズマブ,イピリムマブ

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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