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進行肺がんに対する抗MET療法:onartuzumabとtivantinibの経験から

吉岡弘鎮

がん分子標的治療 Vol.15 No.4, 95-98, 2017

ここ15年の分子標的薬の開発は著しく,治療の標的となりうるさまざまな分子経路に対する新規薬剤の臨床試験が行われ,非小細胞肺がん(non-small-cell lung cancer;NSCLC)の分野でもいくつもの薬剤がわれわれの実地臨床で使用可能となっている。NSCLCに対する分子標的薬の代表である上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)においては,第1/2世代EGFR-TKIに対する耐性変異T790Mにも臨床効果を示す第3世代EGFR-TKIがすでに臨床導入されている。
METは,がん原遺伝子であるMETがコードする蛋白であり,肝細胞増殖因子(hepatocyte growth factor;HGF)をリガンドとする受容体型チロシンキナーゼである。MET/HGFシグナル伝達経路は細胞の分化,増殖,血管新生などを制御しており,この経路の異常ががん細胞の増殖,転移に重要な役割をもつことは以前から知られており,多くのがんに過剰発現していることから,治療の標的として注目されてきた。
本稿では,最終的に開発中止となったMET阻害薬であるonartuzumabおよびtivantinibについて,それぞれの第Ⅲ相臨床試験であるMETLung試験およびATTENTION試験を振り返り,今後の展望を述べる。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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