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がん特異的異常ミトコンドリアを標的とした新しい診断・治療法の開発について

がん分子標的治療 Vol.15 No.2, 66-71, 2017

p53はがんで最も高頻度に不活性化されるがん抑制遺伝子であり,その蛋白質は細胞周期停止やアポトーシス誘導によってがんを抑制していると考えられている。しかしながら,現在においてもそのがん抑制メカニズムの全貌は明らかになってはいない。われわれは新規p53標的遺伝子としてMieapを同定し,その機能解析からp53のがん抑制メカニズムにミトコンドリアの品質管理機能がきわめて重要な働きを有する事実を見出した。また,ヒト臨床がん組織においては,この機能が高頻度に不活性化されており,結果的にほぼ100%のがん細胞にがん特異的異常ミトコンドリアの集積が生じていることを見出した。このがん特異的異常ミトコンドリアは,そこから産生される酸化ストレスと代謝異常を通して,がんの発生・増殖・浸潤・転移の駆動力として機能している可能性が高い。がん特異的異常ミトコンドリアを標的とした新しいがん診断・治療法開発が期待される。
「KEY WORDS」がん抑制遺伝子,p53,Mieap,ミトコンドリア品質管理,がん特異的異常ミトコンドリア

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抄録