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日本胃癌学会総会

第88回日本胃癌学会総会

88th Annual Meeting of The Japanese Gastric Cancer Association

岡本渉

がん分子標的治療 Vol.14 No.2, 91-92, 2016

会期:2016年3月17~19日
会場:B-Con Plaza別府国際コンベンションセンター(別府)
2016年3月17~19日の3日間,公益財団法人がん研究会有明病院消化器センター長の佐野武会長による第88回日本胃癌学会総会が開催された。開催地は佐野会長の出身地である大分県杵築市に近い別府市ということで,佐野会長の故郷と本総会に対する深い思い入れが感じられる総会であった。本総会では,口演がプレナリーセッションとシンポジウムにほぼ集約されるかたちとなっており,並行して行われる口演は多くて3つまでという構成になっていた。これにより,「参加者全員が,なるべく同じ空間で発表と討論を聴き,知識と課題を共有する」(会長挨拶抜粋)ことができるように配慮され,普段の学会であれば化学療法に関する演題を渡り歩くのが常である腫瘍内科医の筆者も,久々に内視鏡や外科の演題を聴講することができた。一方で,ポスターセッションを充実させ,個別のテーマについては近い距離で十分な議論ができるよう配慮されていた。本総会のテーマは「世界の胃癌,アジアの胃癌」であり,多くのシンポジウムやセッションが世界とアジアの比較をフィーチャーしたものであったが,病理・内視鏡診断領域,内視鏡・外科手術領域,化学療法領域のいずれにおいても,日本が古くから世界に先駆けて胃がん研究を進めてきたことが改めて認識された。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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