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Pharmacogenomics and biomarker

ドライバー変異の同定に対するNGSの寄与

NGS to detect driver-oncogenes

阪本智宏土原一哉

がん分子標的治療 Vol.13 No.3, 76-78, 2015

「SUMMARY」がん関連遺伝子の異常とこれらを標的として特異的に作用する分子標的薬の開発は,がん薬物療法に劇的な変革をもたらした。遺伝子変異をバイオマーカーとする薬剤の開発が進んだことにより,高度にマルチプレックス化された検査法の必要性が増してきている。次世代シークエンサー(NGS)を用いたクリニカルシークエンスの実臨床への応用に向けてはまだまだ課題も多いが,その可能性には大きな期待が寄せられている。一方,これまでの組織型による分類から,遺伝子変異型による腫瘍の再分化・細分化が進んだことで,対象が稀少フラクション化し,これまでのような大規模臨床試験が困難となった側面もある。治療開発を円滑に進めるため,今後は大規模な網羅的遺伝子解析と,その結果ごとに紐付けされた臨床試験をリンクするような新たな臨床試験のかたち,いわゆるumbrella trialが増加してくることが予想される。この形態の臨床試験は,NGSによる網羅的遺伝子解析なしでは成立せず,がん治療開発にとってNGSはもはや必要不可欠な技術となってきていることがわかる。
「KEY WORDS」ドライバー遺伝子,分子標的治療,次世代シークエンサー(NGS),クリニカルシークエンス

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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