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Topics Q&A 時流解説

RDoC(Research Domain Criteria)によりうつ病研究はどうなりますか

橋本亮太加藤隆弘

DEPRESSION JOURNAL Vol.5 No.3, 24-25, 2017

アメリカ精神医学会(American Psychiatric Association:APA)により2013年にDSM-IV-TRからDSM-5に改訂され,さまざまな批判がなされたが,なかでも米国立精神衛生研究所(National Institute of Mental Health:NIMH)は,DSM-5を研究に用いるのではなく,2008年から開発しているResearch Domain Criteria(RDoC)を用いることを推奨すると発表した.
さて,このRDoCでは,精神疾患は複雑な遺伝・環境要因と発達の段階によって理解される脳の神経回路の異常によって起こるという仮説をもっている.この神経回路を,Negative Valence Systems(ネガティブ系),Positive Valence Systems(ポジティブ系),Cognitive Systems(認知系),Systems for Social Processes(社会系),Arousal and Regulatory Systems(覚醒/制御系)の5つの研究領域と,その下位分類である構成概念(ConstructとSubconstruct)にて分類して概念化している.さらに,そのそれぞれの構成概念に対して,解析単位(Genes:遺伝子,Molecules:分子,Cells:細胞,Circuits:回路,Physiology:生理,Behavior:行動,Self-Reports:自己報告,Paradigms:パラダイム)を示し,全体をマトリックス化して,この概念と方法論に基づいた研究を推奨している.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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