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身体疾患とうつ病 各種疾患・病態におけるうつ病・気分障害の合併の実情

性機能障害にうつ病は合併するか

外間朝諒高橋一志西村勝治

DEPRESSION JOURNAL Vol.5 No.2, 18-19, 2017

性的反応は生物としての必須の基盤であるが,単なる繁殖的な行為といった意味合いのみならず,QOLにかかわる要因の1つであることから,その障害は苦痛を伴う場合が多い.精神科領域においては,性機能障害をカテゴライズしたDSM,ICD-10の普及,または社会問題や健康問題などさまざまな形での関心や希求の増加により,性に関する問題に接する機会も増えている.
また,各種精神疾患の診断と治療過程においても性機能障害はしばしばみられ,治療戦略上の問題として懸案となることがある.なかでも,うつ病患者においては性機能障害を伴うことはまれではなく,うつ病の評価スケール(Hamilton Rating Scale for Depression:HAM-D)にも主評価項目としてあげられており,その原因もさまざまで,意欲の減退によるもの,自律神経障害,対人関係の変化などのほか,抗うつ薬の副作用として治療上引き起こされるものもよく知られる.また,性機能障害は身体疾患に関連することも多いが,性機能障害とうつ病の関係やうつ病治療開始以前に存在する性機能障害に焦点を当てている臨床研究は少ない1)
本稿では,性機能障害とうつ病の関係について考察し,今後の方向性を探っていく.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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