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特集 入院・外来治療における取り組みの現状

1.入院・外来治療における取り組みの現状

湯本洋介樋口進

Frontiers in Alcoholism Vol.7 No.1, 8-13, 2019

アルコール使用障害の治療について,入院治療では認知行動療法を主体とした体系立った治療プログラムを中心とし,多様なコーピングスキルの手段や,健康的なライフスタイルの確立を目的とした多職種による指導が提供されている。外来治療では,受診に訪れた者の飲酒による問題点について多角的な視点からアセスメントを行い,それぞれのニーズをつかむ。さらに,動機付けの技法が導入され,受診に訪れた者に対して治療からのドロップアウトを防ぎ,寄り添っていくことが重要視されている。新しい外来治療のコンセプトとして,久里浜医療センターでは2017年より減酒外来を開設した。外来受診のハードルを下げ,気軽に飲酒問題を相談できる場として活用がなされている。治療の現状として,アルコール使用障害の治療のターゲットは広がりを見せており,加えて多様な治療目標や治療手段が提供可能となっている。
「KEY WORDS」アルコール使用障害,認知行動療法,動機付け技法,減酒治療,ハームリダクション

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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