【特集 Rejuvenation(若返り)】
2 婦人科領域のRejuvenation
掲載誌
WHITE
Vol.2 No.2 17-23,
2014
著者名
伊藤啓二朗
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森本義晴
記事体裁
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
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骨・関節
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泌尿器
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アンチエイジング
診療科目
整形外科
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産婦人科
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糖尿病・代謝・内分泌科
/
泌尿器科
媒体
WHITE
「はじめに」婦人科領域でのRejuvenationを考慮するときに重要なのは「卵巣機能低下への対策」である.卵巣は2つの大きな機能を持つ.1つは配偶子である卵子を保存し成熟させ排卵する生殖臓器としての機能で,もう1つはホルモン分泌臓器としての機能である.女性の生涯は大きく幼児期~思春期~性成熟期~更年期~老年期と分かれ,それぞれの時期に応じてホルモン環境は大きく変化している.加齢についてもそのホルモン変化に依存するものも多く,その急激な変化は更年期以降の女性の健康に影響を与えるため,その後の数十年にわたる老年期の健康維持・増進のためには更年期に対策を立てることは大きな意義を持つ.また近年,女性の社会進出に伴うライフスタイルの変化や仕事や結婚・分娩に関する価値観の多様化により,生物学的なライフサイクルと社会の中でのライフサイクルとの間にずれが生じてきており,それが妊孕能の低下をもたらす大きな要因となっている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。