海外こぼれ話
ニューヨーク・マウントサイナイ勤務記
DIABETES UPDATE Vol.3 No.3, 54-55, 2014
「マウントサイナイについて」私は現在ニューヨーク市のマンハッタンにありますマウントサイナイ医科大学(以下, マウントサイナイ)に所属し, 肥満症, 2型糖尿病などの頻度の高い疾患にどのような遺伝子(多型)が関連しているのかを解析する研究に携わっています. マウントサイナイはクローン病をはじめとする多くの疾患について世界で最初に報告し, 私の分野に関連することとしては, 米国で最初に遺伝学の研修コースを設置した, 比較的歴史のある教育研究医療機関です. 昨年(2013年)からは遺伝学の研修生が自分のゲノム配列を自ら解読し, 全ゲノム解読に起因する様々な問題に取り組んでいることが話題になっています. また, 最近, 多くのゲノム研究者がボストンや西海岸からマウントサイナイに異動してきており, 当施設におけるゲノム研究は大幅に強化されているように感じます. 私の直接の上司であるルース先生は, これまで肥満や関連した疾患の全ゲノム解析において実績があり, 世界最大の国際共同研究グループの中心的メンバーの1人です.
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