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Special Article 総説

イオンチャネルと痛み

戴毅野口光一

Locomotive Pain Frontier Vol.4 No.1, 18-24, 2015

痛みの感覚は,組織損傷または組織損傷を起こす刺激(侵害刺激という)に特異的に反応する侵害受容器により侵害刺激が電気信号に変換され,そのシグナルが求心性神経を通して,脊髄,視床そして大脳皮質に伝達することで感知される。侵害受容器の分子実体としてはさまざまなイオンチャネル内蔵型受容体が含まれる。また,痛みの神経伝達においては電位依存性ナトリウムチャネルをはじめとするさまざまなイオンチャネルが関与している。本稿は疼痛受容および伝達にかかわるイオンチャネルの実体とその役割を概説する。
「はじめに」細胞は生存と生理機能を維持するためには,細胞内外のイオン交換が必要不可欠である。この機能を果たすのは,イオンチャネルやイオンポンプ,トランスポーターなど形質膜や細胞内膜系に存在する膜蛋白質である。イオンチャネルは基本的に受動輸送の形であり,何らかの刺激を受けるとチャネルが開口しイオンを透過させるので,エネルギーを必要としない。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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