「要約」
1.背景
慢性腎臓病(CKD)は心血管病の危険因子であり,心血管病はCKDの50%以上の死亡原因である。その危険因子として,CKD特有の骨ミネラル代謝異常に関わる低Mg血症とFGF-23が最近注目されている。低Mg血症は,軽症~中等症のCKDや高血圧患者で死亡率の増加や頸動脈内膜中膜複合体厚(IMT)肥厚に関わることが報告されている。
2.方法
150人の軽症~中等症のCKD(15<eGFR≦89mL/分/1.73m2,平均49.7mL/分/1.73m2)の2型糖尿病患者を対象とした前向き観察研究である。血清Ca,P,Mg,副甲状腺ホルモン(PTH),1,25(OH)2D3,インターロイキン(IL)-6,FGF-23濃度を測定。頸動脈エコーにてIMTを測定し,心エコーにて僧帽弁石灰化をWilkinsスコアで評価した。そして僧帽弁石灰化とIMT肥厚と測定項目の関係を多変量解析するとともに,予測因子のカットオフ値を検討した。
1.背景
慢性腎臓病(CKD)は心血管病の危険因子であり,心血管病はCKDの50%以上の死亡原因である。その危険因子として,CKD特有の骨ミネラル代謝異常に関わる低Mg血症とFGF-23が最近注目されている。低Mg血症は,軽症~中等症のCKDや高血圧患者で死亡率の増加や頸動脈内膜中膜複合体厚(IMT)肥厚に関わることが報告されている。
2.方法
150人の軽症~中等症のCKD(15<eGFR≦89mL/分/1.73m2,平均49.7mL/分/1.73m2)の2型糖尿病患者を対象とした前向き観察研究である。血清Ca,P,Mg,副甲状腺ホルモン(PTH),1,25(OH)2D3,インターロイキン(IL)-6,FGF-23濃度を測定。頸動脈エコーにてIMTを測定し,心エコーにて僧帽弁石灰化をWilkinsスコアで評価した。そして僧帽弁石灰化とIMT肥厚と測定項目の関係を多変量解析するとともに,予測因子のカットオフ値を検討した。