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特集 心不全における体液管理

心不全における腎機能と体液過剰

Renal function and excess fluid in patients with heart failure

安斉俊久

Fluid Management Renaissance Vol.5 No.1, 23-29, 2015

「Summary」心不全においては,循環血液量を保とうとするための代償反応としてレニン-アンジオテンシン-アルドステロン(RAA)系・交感神経系の賦活化,バソプレシンの分泌亢進が生じる。しかし,心機能が低下した状態における神経体液性因子の賦活化の遷延は心拍出量低下に対する代償機構の破綻をもたらし,体液過剰とともに炎症,酸化ストレスなどによって心血管障害を引き起こす。また,心不全における腎機能の悪化はさらなる体液貯留と心腎連関の悪循環を形成し,治療は難渋するうえに予後はきわめて不良になる。体液過剰に対して用いられるループ利尿薬は強力な利尿作用を有する反面,神経体液性因子を賦活化させ腎機能をさらに悪化させてしまう可能性がある。そのため抗アルドステロン薬やバソプレシンV2受容体拮抗薬などを適切に併用し,体液量をコントロールするとともに悪循環からの離脱に向けた薬物療法が重要となる。
「Keywords」心不全,利尿薬,利尿薬抵抗性,神経体液性因子,体液過剰

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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